任意後見制度を活用して相続対策

今回は任意後見について書いてみたいと思います。

任意後見制度については、あまり聞きなれない言葉かも知れませんが、平成11年の民法改正により成年後見制度が創設され、それと同時に始まった後見制度の一つの類型が任意後見制とどいうものになります。

任意後見に対して、法定後見というものがありますが、こちらは本人が認知症やご病気などで、自分自身で、「これが必要だ、あれは不要だ」といった、物事を判断する力が衰えてきたときに、成年後見人、保佐人、補助人といった、本人の物事を判断することができる力に応じて、家庭裁判所が本人の代わりに物事を意思決定する代理人あるいは補助する人を選任するという制度です。

成年後見人、保佐人、補助人は法律で定められているところから、総じて「法定後見制度」と呼ばれています。これに対して任意後見は、本人の物事を判断する力が衰える前に、衰えてきたときのことを契約によって決めておくという制度です。

平成27年のデータでは、任意後見を含む後見制度を利用した方、または利用している方は約19万人いますが、その中で任意後見は1.2%にとどまります。この任意後見制度の利用が多くない理由として、自分の力が衰えた後のことを元気なうちに考えておくということに、抵抗を感じたり、必要性を感じなかったりすることがあるだと思われます。

この任意後見の、法定後見にはないメリットとして、法定後見の場合、後見人などは基本的に本人の財産を維持、管理することが役割とされていますから、空いている土地を有効に活用したり、子供たちのために相続税対策として生前に贈与したりすることは、その制度の趣旨からあまりいいものではありません。

これに対して任意後見では、自分の元気なうちに、自分が必要だと思うことを契約によって決めておくことができ、更に具体的に将来どういった介護や治療を受けたいか、自宅の売ることになった際の希望などを、契約で決めておくこともできるので、後見人のお仕事の範囲を本人の意向を最大限実現出来る内容に「カスタマイズ」することができ、これこそが任意後見最大のメリットと考えられます。

これに対して、デメリットと言えば、メリットと表裏一体ですが、契約の内容を自分で決める、という事は、契約で決めていないことについては、任意後見人は手を付けることができません。よって契約の内容を決めるとき色々な自体を想定してから決める必要があります。

ただし、想定していないことが起こってしまってどうしようもなくなってしまったときは、任意後見から法定後見へ移行することもできますので、任意後見をしたことのデメリットとはならないかもしれません。

資産をたくさん持っておられるような方が、認知症になってしまってはもはや相続税対策など色々な手段を講じることができません。このままでは相続税を多額に支払うことになる、あるいは相続が発生した場合には争いが想定されるといったことで、相続人の方からご相談をお聞きすることもたくさんあります。

社会全体でも後見制度への理解が進み、広く認知されてきていますので、法定後見制度を始め、任意後見制度への利用もし易くなってきていると思います。そんな中でも任意後見制度には先に述べたような自分が意思決定できなくなった場合でも、信頼できる人間に対して契約によって意思決定しておける非常にいい制度だと思います。

弊社では、法定後見や任意後見、遺言書、家族信託など、さまざまな相続に関する案件を取り扱っております。ご自身が認知症になってしまって相続人に不自由をかけてしまう前に、一度相談だけでもお気軽にお越しください。

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