特殊な遺言、危急時遺言について

皆さんこんにちは。ひかり司法書士法人の岡島です。今回は遺言についてお話させて頂きます。これまで一般的な遺言の方法として「自筆証書遺言」「公正証書遺言」についてはブログ等でお話したことがありますが、今回は通常とは違った特殊な遺言をご紹介致します。

それは「危急時遺言」と呼ばれるものです。遺言には普通方式と特別方式という2つの方式がありますが、この「危急時遺言」は特別方式によるものの1つです。遺言者に死亡の危急が迫り署名押印ができない状態の場合に、口頭で遺言を残し、証人が代わりに書名化する遺言の方式です。

①危急時遺言の要件

  • 証人3人以上の立ち会いをもって、その1人に遺言の趣旨を口授する。
  • 口授(口が聞けない方の場合は、通訳人の通訳)を受けた証人がそれを筆記する。
  • 口授を受けた証人が筆記した内容を、遺言者及び他の証人に読み聞かせ、または閲覧する。
  • 各証人が筆記の正確なことを承認した後、遺言書に署名押印する。

②家庭裁判所による確認

危急時遺言による遺言の日から20日以内に、証人の1人または利害関係人から家庭裁判所に請求し、遺言の確認をする必要があります。家庭裁判所は、遺言が遺言者の真意に出たものであるとの心証を得なければ、これを確認することができません。

③危急時遺言の失効

遺言者が普通方式によって遺言をすることができるようになった時から6ヶ月生存するとき、危急時遺言は無効となります。

このように「危急時遺言」は一般的に馴染みのある「自筆証書遺言」や「公正証書遺言」より作成のハードルがかなり上がります。実務として取り扱うこともほとんどありません。

また、本人の状況にも左右されるためその作成が完了するかも不確定です。このような特殊な遺言の方式によることなく、早いうちから遺言書を準備されることを強くおすすめ致します。

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