名義変更をしていない建物が台風などで倒壊したら

こんにちは

司法書士の安田です。

 

最近、台風や地震などの自然災害が多いので「被相続人名義の建物の解体について」のお話です。

自然災害などで建物が倒壊したときに建物の名義が亡くなった方の名義のままで名義変更をしていなかった場合、建物の登記や手続きはどうなるのでしょうか。

 

法律的にいうと、被相続人名義の財産は遺産分割協議をするまでは、相続人全員での共有状態となります。遺産分割協議で誰が相続するのかを決めることによって、被相続人が亡くなった時から、相続した方の所有であったことになります。

 

では、被相続人名義の建物で、遺産分割協議をする前に、台風などで少し壊れてしまい、古くなってきたからこの際、全て建て直そうとそのまま解体してしまった場合はどうなるでしょう。

 

上述の通り、遺産分割協議をせずに被相続人名義の建物については、相続人全員の共有状態とされます。民法では共有物に対する処分行為(壊したり、売却したりする行為)をするには共有者全員の合意が必要とされています。従って、他の相続人の了解を得ずに勝手に壊したとなると、他人のものを勝手に壊したと同じような扱いになり、損害賠償などの問題発生する可能性もあります。

 

では、同じく被相続人名義の建物が、台風などで、住めないほどに壊れてしまった場合はどうでしょう。

 

この場合は、台風によって家としての機能を果たさなくなった場合、残った家の残骸を片付ける行為は、さきほどの処分行為にはあたらないため、他の共有者の承諾などは必要ないことになります。

 

ただし、どちらの場合にせよ、よく他の相続人とお話しておいた方が無難といえるでしょう。

また、いざ、建て直しなどが必要な場合になってからあせらないように、亡くなった方の名義が残っている場合はお早めに相続登記をしておきましょう。

 

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お仕事帰りにもよりやすい立地ですので、ぜひ一度相談だけでもご検討ください。

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