20年以上も前に亡くなった祖父名義の土地を相続登記しないでずっと放置しています。どうしたらいいでしょうか。

相続登記に期限はありません

相続絡みの期限としては、相続税の申告は相続発生後、10か月以内、相続放棄の申述は相続が発生したことを知った時から3か月以内と決まっています。

これに対して、相続登記については、現在の法律では、期限は定められておらず、申告するかしないかは相続人の自由とされています。従って、そのまま放置しておくことも相続人の自由であり、罰則等があるわけではありません。

相続登記を放置した場合のデメリット

  1. 名義変更するには費用がかかる。
  2. 他の相続人と連絡を取るのが煩わしい。
  3. 名義変更しなくても何も困ったことはない。
  4. 単純に面倒。

理由は様々ですが、これらの理由で、特に地方では相続登記がされずに放置されている不動産がたくさんあります。ですが、相続登記は出来る限り早めにしておくことをお勧めします。なぜなら、相続登記を放置することはたくさんのデメリットがあるからです。

デメリット①

相続登記をしておかないと、売却や不動産を担保に借入することができません。

不動産登記法上、亡くなった方名義から直接、買主に名義変更することはできません。同じように亡くなった方名義のまま不動産を担保にいれることもできません。

売却等をするときにすればいいかもしれませんが、長年放置すると、様々な理由ですぐに相続登記ができないことが往々にして起こり得ます。

デメリット②

時の経過と共に相続人の考えが変わる。

すべて放棄する予定でいた相続人が、経済的事情で、法律で定められた権利を主張される可能性があります。法律で定められた権利なので、その分の、代償などを支払わなければいけなくなります。

デメリット③

時の経過と共に相続人が亡くなる。

何十年と相続登記を放置すると当然、相続人も亡くなっていきます。そうなると、予想していなかった方が相続人に加わり、相続権を主張されることもあります。また、そもそも付き合いがないので、どこの誰かもわからないということも起こり得ます。そうなってしまっては、相続人の捜索から始めて、協力をお願いすることになりとても大変です。

デメリット④

戸籍などの必要書類の保存期間が過ぎて取得できなくなる。

戸籍や住民票などの公的書類は亡くなった方の分が永久に役所に保管されているわけではありません。定められた期間を経過すると廃棄処分となり、取得することができなくなります。そうすると、相続人の特定さえできなくなる可能性もあり、弁護士への相談、裁判所への申立てなどの手続きが必要になってきます。

デメリット⑤

手続き費用が高くなる。

上記①~④を受けて、すぐにしておけば、そこまで費用がかからなかったものが、他の相続人が協力してくれない。そもそも他の相続人の居場所がわからないなどで余計な手続きがふえてどんどん手続き費用が増えていってしまいます。

これらのデメリットはほんの一部です。相続登記を放置しておくことで、これらのデメリット以外にも予期していなかった場面に遭遇してしまう恐れもあります。

相続登記が必要となる場面

前述のデメリット①にあります、不動産の売却や担保設定については、相続登記が必要となりますが、それ以外にも相続登記をしておかないといけない場面があります。

  1. おじいさん名義の家に住んでいた相続人が、建物が古くなってきたので立替えをするとき
    遺産分割がされず、相続登記が終わってない不動産は、相続人全員での共有とされます。従って、住んでるからといって勝手に壊すと他人の物を壊したとして損害賠償などの問題になることもあります。
  2. 使っていない更地で処分に困っていたところ、お隣さんが使ってくださるとのことで、名義変更するとき
    この場合は、贈与を原因として名義変更となりますが、売却時と同じく相続登記をしていないお隣さんへ名義変更することはできません。

土地所有者不明問題への発展

山林 土地所有者不明問題

あまり、一般には知られていないかもしれませんが、昨今地方の山林地域などを中心に、相続登記が何十年もされず、現在の所有者が全くわからないという「所有者不明土地」が増えています。最終的には国や公共機関のものになると思ってらっしゃる方もおられますが、民法の基本原理に所有権絶対の原則というものがあり、憲法の基本的人権のひとつなのですが、何人も公的な機関に勝手に所有権を奪われたりしないという原則があります。よって、所有者が不明だといってもどこかに所有者はいるはずなので、それを勝手に国のものには現在の法律上、簡単にはできないことになっています。

地方の山林地域が多い原因は、土地の値段が安いからでしょう。二束三文にもならない土地でも相続登記をしようと思うとどうしても10万近く登記費用がかかってしまいます。

しかし、だからといって放置しておくと、その土地も数十年先には「所有者不明土地」となってしまうかもしれません。所有者不明土地になってしまうと何もすることができない土地となってしまい、ただでさえ狭い日本なのに使える土地がどんどん減ってしまうことになります。公益的な見地からいっても相続登記を放置しておくことは望ましいことではありません。

相続登記はひかり司法書士法人にお任せください。

ひかり司法書士法人では、数多くの相続登記案件を処理しておりますし、他の専門士業とのつながりも強く、あらゆる問題に対応できると自負しております。また、ご依頼頂いた方が、手を煩わすことのないように、相続登記の手続きのうち出来る限りのことを弊社で代行致します。

これ以上、所有者不明土地を生まないためにも、一度、相続についてご相談ください。

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