正しい実印の使い方と保管方法について

実印

私たちが携わっている業務では、実印を押して頂くことが多いです。

そこでよく「実印は押したくない」「印鑑証明書を渡すと悪用されそうだ」
などと、よく言われてしまいます。

そこで今回は、正しい実印の使い方や保管方法をお話したいと思います。

  1. 判子についてのあれこれ
  2. 実印の使い方
  3. 実印の悪用対策、保管方法
  4. まとめ

1、判子についてのあれこれ

日本はまだまだ判子文化です。
ですので、普段でも認めの判子を鞄に入れて持ち歩いてる方も多いのではないでしょうか。

まず、判子を押すということはどういうことでしょうか。

それは「この書類に書いてあることを確かに認めました」という意思表示の意味合いがあります。ですので、どんな些細な書類でもしっかりと読まなくてはいけません。

では、実印はどういうときに必要なのでしょうか。

車、家の購入や不動産売買それと相続や境界確認書などです。
信用が必要な書類になってくると「確かに本人が押した」ということを証明しなくてはいけません。

判子文化の日本らしいですね。

そこで必要になってくるのが「実印」「印鑑証明書」のセットです。

実印とは、市区町村の役所に登録した、公的に認められた判子のことをいいます。
役所に判子を登録することを印鑑登録といい、登録された判子を実印と呼びます。

印鑑登録をすると、印鑑証明書を取ることができます。
この証明書があることで、「確かに本人が実印を使って押した書類」であることが認められます。

2、実印の使い方

実印が必要になってくる時は、上記でもでてきましたが、車、家の購入や不動産売買それと相続や境界確認書などです。

車、家を購入するときに、なぜ銀行が何百万何千万円という大金を貸してくれるかと思いますか?それは借りたお金を必ず利子を付けて返すということを本人が実印と印鑑証明書で意思表示しているからです。

実印と印鑑証明書のセットで信用度が跳ね上がるわけです。どれだけのお金を集められる、借りれるかはどれだけの信用があるかです。その信用の一つが「実印」と「印鑑証明書」です。
返すと言った、言わないで揉めなくするためには本人の意思表示が重要になってくるわけです。

そこで、言った言わないで、よく揉めるのが、「土地の境界」です。

ですので、境界確認書には実印と印鑑証明書のセットが、よく求められます。

境界確認書は土地の所有者が変わっても、次の所有者に引き継がれていくものですので、書類の信用度が重要になってきます。
隣接から境界確認書に署名押印を求められたときは、実印で対応されたほうが、これから土地を受け継がれていくであろう、ご自身の子孫の為でもあるのです。

繰り返しですが、判子を押すということは、

「この書類に書いてあることを確かに認めました」という意思表示の意味合いがあります。ですので、どんな些細な書類でもしっかりと読み、わからないことは聞き、納得する
までは押さないようにしましょう。

3、実印の悪用対策、保管方法

3-1、偽造しにくい判子を使う
3-2、実印を使うときだけ、登録する
3-3、実印と印鑑証明書もしくは印鑑カードは別々に保管する

実印は認印と違って、法的効力をもちますから非常に重要な判子です。 そのため、保管場所や保管方法には注意を払う必要があります。

皆さんはどのように保管していますか?

引き出しに、実印と印鑑証明書もしくは印鑑カードを一緒に保管していないでしょうか。
絶対にダメです。やめてください。

これをしたら必ず安心だいうことはないですが、リスクは減らせますので以下の事を試してはいかがでしょうか。

3-1、偽造しにくい判子を使う

実印は登録さえすれば、三文判でも実印としての効力は変わりません。

単純な印影の三文判では偽造されるリスクがあるわけです。
ですので、実印で使用する判子は機械彫りではなく、手彫りなどの偽造されにくい印鑑を使うことが非常に重要です。

3-2、実印を使うときだけ、登録する

実印と印鑑証明がセットになることで、強い効力を発することになります。
そこで実印を使用したらその都度、印鑑登録の廃止手続きをするのです。

つまり実印と印鑑証明が必要になったときに役所に行き印鑑登録をし、印鑑証明を発行したらすぐに抹消手続きをする。そしてまた必要になったときに登録する、という方法です。
その都度の手続きはめんどくさいですが、リスク軽減としては有効だと思います。

3-3、実印と印鑑証明書もしくは印鑑カードは別々に保管する

実印と印鑑証明書はセットで効力を発揮するものです。
別々に保管することによって、悪用のリスクは減ります。

実印の保管場所でおすすめは、銀行の貸金庫に保管するのが一番良いでしょう。
銀行の貸金庫は管理がしっかりしているので安心です。

実印を預かっていた家族が騙されるというケースもあるので、親族に預けるのも安心ではありませんしね。

4、まとめ

実印関係で、揉め事が多いのは、押して騙されることよりも、同居している親族関係が関わっている場合が多いとのことです。
なぜなら、引き出し等にセットで保管している方が多いので、他人が容易に外に持ち出せるからです。

ですので、実印は、押さなければ安心だというより、保管方法が一番大事ということです。

あとは使用方法さえ間違わなければ、大事な時にお金を借りられたり、境界などの揉め事を減らせたりできる、便利な道具です。

もし、実印を紛失してしまった場合、役所に行き印鑑登録の廃止・変更手続きを行いましょう。
悪用のリスクを減らせます。

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